第1話 誕生
作画監督:紺野直幸 
 
 まずは、絵が本当に綺麗・・・。あ、作画監督が紺野さんだからですね。納得(笑)原作の躍動感そのままに、しかも原作後期のオトナっぽいキャラデザインでもう、感激モノです♪脱出話も、適度なアレンジが加えられていて、それもなかなかよかったように思います。無理が無く、かつドラマチックな展開となっています。
 いっとう最初のDNAやら染色体やら出てくるところは・・・誕生ってのを表しているのかなあ。
真面目に考えると少々???な気もしますが・・・まあ、ヴィジュアル的にはかっこいいから許せるかな。
 やっぱりとりあえず触れておかなきゃいけないのは、やっぱりジェットの、「どこに落ちたい?」という台詞でしょうね(笑)おそらくは、いえ、確実に最終話を念頭に置いたものですよね。この後に来るメンバーの登場もかっこよかった!透視のときの003の効果も、これはこれでいいかな、と。しかし、山の向うが見えることに驚いたジョーに対してあからさまにムッとしたのはちょっとマイナスかも。気の強さをあらわそうとしたのでしょうけどね。
 初回のジョー、かっこいいです。強いです。以後どうしてあんなにヘタレてしまうのか・・・(笑)。

 
  
第2話 脱出
作画監督:木下ゆうき、大森英敏

 2回目で早くも絵がヘタレた、とどこかのサイトさまに書いてあったような気がしましたが・・・まあ、私はそれほどにも感じませんでした(気がつかなかっただけ?)まあ、今みても、それほどでもないような。
この回はまず、ジョーの拉致に至るまでの様子が、第1回目より詳しく描かれてました。教会で神父さまが殺されてて、その容疑者として護送?中に脱走。これで、原作の少年鑑別所脱走を重ねているのかもしれないけど、何となくいまひとつだなあ・・・。
 敵との戦いは、前回同様、原作のテイストが程よく生かされてます。それにあら・・・2話のハインリヒったら結構お茶目。原作っぽいテイスト♪・・・できればこのキャラで続いてほしかったなあ。一方、最後の方で「おいしいところを取られた」ジェットが悔しがるのは・・・まあ、同年代としてはありえなくないのだけど、どうも原作キャラのイメージじゃない・・・。
 逃げ込んだ洞窟で、頭脳チーム(?)が打ち合わせしているのにそこにジョーが入っていないのはちょっとショックです。新入りだから?でも、能力一番なんだし・・・仲間に入れてあげて欲しかった!!
 フランソワーズが“終わったの・・・?”とつぶやくシーンって、なんか、何度もあるような気がする。あんまり何度もあると・・・こう、ありがたみが無くなるというか・・・1回1回が薄っぺらくなるというか。

 
第3話 閃光の暗殺者
作画監督:田中穣
 
 私、この作画監督の絵、結構好きなんですよね。紺野絵ともまたちょっと違うんですが・・・。特にアップ。(全身像とかは結構崩れるし、体型もどっちかって言うと変ですが・・・笑)
 はじめは全体の雰囲気はのどかで。でもジョーは物思いにふけり、ジェットはイラついています。(しっかし、ジェットの服は趣味悪すぎ!!)・・・それにしても、このばらばら感って、ちょっと違和感がある。みんなが一緒に行動し始めて間もない、というなら分からないでもないのだけど・・・でも、そんなことはないんじゃないかと思うわけです。(少なくとも)第一世代の面々の付き合いはそれなりに長かったであろうし。さらに・・・ジョーは除くけどその他のみんなで脱出を計画したのだから、それなりのつながりは既に生まれているはずなのに・・・何でここまでばらばらなんだろう。脱出時の一体感は何だったの???って感じ。
 で、0010のご登場。原作のイメージそのまま・・・でもなぜかグレートそっくり!それから、何と加速装置の表現がこの話では・・・新ゼロ風♪しかも“かそくそーち!”の台詞つき♪でも、ジョーよりも0010のキラ〜ン、が先でしたが・・・。
 この話の最後のほうに、ジョーの生い立ちが描かれてました。赤ん坊ジョーは、あんまりかわいくない(笑)けど、子供のころはかわいかった♪孤独な少年だった、という線は守ってくれたんですね、一応。でも、特にハーフという表現もなかったし・・・(今の時代ハーフだからどうこう、ってのもないからしょうがないけど)優しい神父さまに見守られていた、って感じはするし・・・う〜〜ん、やっぱり彼の悲壮感が足りない!!そりゃ、こんな生い立ちなら、屈折のしようがない、純真な品のいいおぼっちゃまになっちゃうよなあ、と思いました・・・。
 
 
 
第4話 死闘の果てに
作画監督:石川晋吾
 
 この人の絵って、全体的には、あまり好きでないことが多いのですが、この回は好きですね〜。何でだろう・・・。まだ、あまり癖が出ていないから、かもしれません。(いや、ときどきすごくかっこいいジョーが出てくるからだ、きっと!)
 さてさて、この回で一番のびっくりは、やっぱり“第一世代”ですよね〜。なんか、ジョーなんかより、フランソワーズの方がよっぽど悲劇的な境遇ってことになってしまった・・・それがとっても残念です。まあ、でも・・・ハインリヒのエピソードを生かそうとすると、こうなってしまうのね・・・(涙)。フランソワーズの語りは、それなりにはよかったですけど。気の強い妹キャラ、って感じが出てて。・・・でも、さいごは「とんだおばあちゃんで・・・」ああ、がっかり!
 そして、ミーティングの場面では。いまさら、チームワークについて説くのですか、ギルモア博士・・・。どうもなあ。脱出時はチームワークなんて必要なかったっけ???(←すみません、こだわりすぎでしょうか。)ここで、ジェットの「神様だって信じちゃいない」これは最終話への布石でしょうが。これを言わせたいがために、こんな展開になっちゃったのかなあ。・・・ま、でもともかく、0010が再び攻めてきたときには、皆様素晴らしいチームワークを見せてました。めでたしめでたし(笑)。・・・ほんと、この戦闘場面はよく考えられているなあ、という感じでした!そして、それでもみんなが0010にやられてしまったときに、傷ついた身体を押してあらわれたジョー、かっこいいです!さすがヒーロー!!戦い方もモチロンかっこいい!!敵を倒したあと仲間を振り向くジョーなんてもう、サイコーにかっこよかったです・・・。
 さてここでしょうもない突っ込み。まず・・・レーザーって、電気の通り道になります??メカニズムが良く分からないのですが・・・光励起大気圧プラズマ・・・とかなのでしょうか??それからもう一つ。“物体”と“物質”、ちゃんと言葉は使い分けましょう(笑)。やたら気になります。
 
 
 
第5話 鋼鉄の涙
作画監督:三浦和也
 
 若干・・・絵の崩れが気にならないこともない回。
 ハインリヒ脱出話から。とりあえず突っ込ませてもらいますと・・・検問所って、ブランデンブルグ門の前にはないんですけど・・・。・・・まあ、ベルリンだ、ってのを表現するにはあの絵を出さざるを得なかったのかもしれませんが。あと・・・検問所の守衛?が、なぜハインリヒをみて反応したのかがわからないのです。まさか、指名手配中、ってわけでもないでしょうに・・・・・・。でもともかく、原作ほど情けない(失礼!)展開ではなかったようです。ヒルダは原作同様、ショートカットの美人。このヒルダは、これまでのアニメの中で一番好きかなあ・・・。・・・ともかく。やっぱり、この東ベルリン脱出の場面は、どのシリーズで何回みても、泣けます・・・。
 で、本編のほうですが。ほんと、他の話でもそうなんですが、戦いは本当に原作のイメージがうまく表現されてます。しかし。・・・この回、やたらとハインリヒがロマンチストというのか・・・センチメンタルな感じなんですよね。ハインリヒがここまでおセンチになるのは、どうも納得できない。大体、他の話の“リーダー004”ともちょっとキャラが合わないのでは??自分がこんなことやってたら、ジョーのこと叱れないでしょう・・・。
 おセンチついでに、0011の説得を試みるハインリヒにも一言いいたい。「家族はきっと、わかってくれる・・・!」「きっと、受け入れてくれる」・・・いやあ、分からないとはいいませんけど・・・でも。それと受け入れられるかどうかは話は別ですよ・・・多分。正直、パパがあの姿で現れたら困ります。
 最後に止めを刺すのはやっぱりハインリヒの役目でした。利かない身体に無理をして・・・ヒルダの指輪を引き金に引っ掛けて0011を撃ちます。・・・ヒルダが天国からハインリヒを守ってくれた・・・のかな・・・。
 コズミ博士は、いい味出してます。家が壊れても「わしにとっちゃこれくらいの広さがちょうどいい」とは、太っ腹です(笑)。
 
 
 
第6話 消えた博士を追え!
作画監督:石川晋吾
 
 ドルフィン号のペインティングシーンで始まるこの回。のどかです(笑)みんな思い思いにペイントしているのですが・・・とっても楽しそうでいいのですが、事前にカラーリングって決定してないの??どうせ思い思いに、ってことなら、そのままにすればよかったのに(笑)。ピュンマが意外とお茶目なのは何だか嬉しい♪前話でもお尻焦がされて飛び上がってました。
 コズミ博士捜索のとき、ジョー、車の運転してました〜♪なんか、レーサーにはなりそうにない(実際ならなかった・・・)けど、ちょっと嬉しい!
 そして・・・怪しげな洋館にて。美しいマダム。これって、原作では、ローレライ編のロミイの服、髪型にいわゆる黒目キャラの瞳で、確かに石ノ森風美人ですね。胸も大きいし(笑)
 そして夜になり、屋敷に4,7,9で忍び込みますが・・・。いろいろな仕掛けは、原作からまた一ひねりされていて、面白いです。グレートがマダムに入れ込んでしまっているのも微笑ましい気がしました。また・・・0012のマダムの境遇にもほろっときてしまいました。このアイディアには拍手!かな。


 
第7話 見えない敵を撃て
作画監督:丸山泰英、東出太
 
 出だしがやたらかっこいい!朝焼けにピュンマの朗読。この文章って、原作“神々との戦い編”にも引用されていたんですね。私は原作を読んだのが後だったので、見つけたとき感動しました!!
 それにしても、何かと文句を言うジェット、それから後から出てくるみょ〜〜に冷めた、というかやる気のない風のグレートって、ちょっと悲しい・・・。(割と前半はどの話でもそういう傾向が見られるような・・・)
 場面変わって、鼻キズのヤスのご登場。やたら、テンション高いです(笑)。0013の少年を追いかけはしましたが、別に実際にカツアゲしたとかいうわけではないので、(まあ、そこに至らなかっただけだけど)・・・結局ジョーは別に、少年がいじめられているとかいうところを助けた、って感じではないのですね。見てると彼が一番嬉しかったのは、ウサギをもらってすご〜くジョーが感激してくれたこと・・・なんでしょうか。それに友情を感じた・・・と???ウサギをあげようとしたのは、神父さまの疑惑にジョーがショックをうけたから、慰めようとでも??・・・現代の放送規制のせいなのか、あからさまないじめがないので、やっぱりちょっと友情の感じ方が弱いような気が・・・ブツブツ。それに、ヤスが、神父さまを殺したのはジョーだと思った理由も希薄だと思う。そんな、子供の頃に殴ったくらいで・・・。
 0013のロボットも登場しますが、ロボットが見えない、ってのは新しいアレンジですね。ついでに、ロボットとの戦いのときに、新ゼロ風“かそくそーち”効果が久々に見られたのは感激でした♪
 
 
第8話 トモダチ
作画監督:丸山泰英、東出太
 
 おっ・・・なんか、原作っぽい!死の商人たちが集まり、スカールさまのプレゼンを聴く、と!うらやましい。これだけ自信たっぷりにプレゼンできるなんて♪(その分、失敗したときの衝撃もおおきいのでしょうが・・・笑)一方、ギルモア博士のほうは、ロボット対策を検討中。
 そしてついに“ドルフィン号”発進!ネーミングに対するジェットの驚きようがツボ(笑)。なるほど、“ドルフィン号”って、女の子がつけそうな名前かも(笑)。さて、博士の考えた対策は、ミサイルでブリルアン散乱を起こしてロボットを可視化するというもの。・・・『ブリルアン散乱』、調べました。『光が物質中で音波と相互作用し、振動数がわずかにずれて散乱される現象。音波による物質的揺らぎが屈折率変化を通して光散乱の原因となる。(培風館 物理学辞典より)』なるほど、それほど変な理論にはなっていませんね。たいしたもんです!(ただし、ドルフィン号と違って・・・ロボットのほうは、いわゆる単純なステルス処理が施されているだけではないんですよね?可視光でも見えないのだから・・・・・・。)・・・それから、どうもこの辺から、リーダー004、って雰囲気が漂い始めてきたような。
 そして、いよいよ0013との対決。展開は原作どおり・・・と。
0013の「借りを返したかった」という台詞。・・・あれ、借りってなに???(笑)だって、ジョー、何にもしてないじゃない・・・・・・。そしてそして、「友達になりたかった・・・」こちらはほんとに名台詞・・・何度聴いても痛いです。
 



2008.03.25