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  009関連(5)

〜 ポンペイ特集 〜

 

☆ポンペイの遺跡
(ポンペイ・イタリア)
  

  言わずともがな、時空間漂流民編の“ポンペイの少女”の舞台です。亜時空間を漂流している未来人たちが亜時空間から抜け出すために、富士山とヴェスヴィオ山の噴火のエネルギーを利用をしようとします。これを阻止するためにジョーは富士山に続いてポンペイを訪れます。同じ頃、ハインリヒは、ポンペイの遺跡で少女に出会い、彼女を狙う不審者たちから守っているうちに、亜時空間の人々を追ってきたジョーと偶然再会します。珍しくも、ハインリヒのほうが女性をかばい、ジョーが少女を“元の時代”に返す(=つまり、噴火時のポンペイで死んでしまう可能性が高い)ことを主張するという、いつもとは逆のような展開。
 

 ポンペイは、イタリア南部、カンパーニャ地方の都市でした。紀元前7世紀にエトルリア人がこの町の基礎を築き、その後サムニウム人、続いてローマ人により支配されるようになります。ローマ時代の典型的な地方都市であったのでしょう。街には、浴場、劇場、闘技場のほかにバーやクリーニング屋、パン屋、果ては売春宿までありました。水道ももちろん完備。ネロ帝の時代であった紀元62年には大規模な地震に見舞われています。その後、紀元79年8月24日にヴェスヴィオ山の噴火により、街全体が6m以上の火山灰に埋もれてしまいました。このときの死者は2千人とも5千人とも言われています。そして19世紀に始まった本格的発掘により、当時の街並み、そして人々の生活ぶりを示す様々なものが良好な状態で現れました。

 ヴェスヴィオ山の頂上付近が現在のように陥没したような形になったのは、この79年の噴火の際だとか。それまでは、富士山のように美しい山だったのでしょうね。



 

 まずこちらは、ポンペイの通り。道に飛び石のように置かれている石がありますが、これはいわゆる“横断歩道”です。ちゃんと御大の絵にも描かれていて感動♪








☆アポロ神殿☆



 “ポンペイの少女”の中でもよく出てきてる神殿。この付近で最後の銃撃戦が行われていたのでは、と想像します。

 紀元前6〜5世紀(資料によって記述が違う・・・)からギリシャ人がアポロ崇拝のために奉納した一角に、サムニウム族が神殿を建設したのだそうです。ポンペイの中でも最も古い遺構の一つ。
 

 

 ↑まずこちらは、神殿と祭壇です。左側の写真のアングルが、“ポンペイの少女”に登場しているのに近いかと思います。かつてはここに神殿がありました。


  


 神殿の周囲は柱廊で囲まれたバジリカ様式となっています。そして、正面入り口の右側にアポロ像が設置されています。ただしこれはレプリカで、本物はナポリの博物館にあるそうです。 反対側にはダイアナ(=アルテミス)の像もあります。


 

☆ フォーロ、ユピテル神殿とヴェスヴィオ山 ☆


 

 最初は気がつかなかったのですが・・・ここも“ポンペイの少女”にも出てきてますね、よく見ると。月が昇っているコマです。ここと、アポロ神殿は隣同士なので、最後の戦闘が行われたのはたぶんこのあたり、なのではないかと!

 ここはフォーロ、すなわち広場。フォロ・ロマーノがローマ市内の政治、経済、宗教の中心地であったのと同様に、ポンペイの街の中心地です。正面がユピテル神殿の跡です。
  正面がヴェスヴィオオ山。今回説明を聞きますと、昔の山頂は向かって右側に近いほうで、79年の噴火で大きく抉れてしまったあと、左側が隆起してきて現在の形になったのだとか。忘れてしまいましたが、ちゃんと両方の山に名前がついているそうです。(どちらかが“ヴェスヴィオ”なんです)ちゃんと御大は、爆発のとき富士山型の山で描いておられますね・・・。