5日目(11日) (その1)

** この日の観光コース **

ヴィラ・サンミケーレ 〜 サン・ミケーレ教会 〜  (高速船で移動) 〜 ナポリ 〜  〜   

この日、夜明け前に、月が海に沈むのが見えました。
・・・本当に美しかった・・・ですが。残念ながら、写真にとるとイマイチでした(笑)。

いろいろあったカプリ島に別れを告げ、ナポリへ。混沌とした雰囲気は、カプリ島とは別世界!


☆ ヴィラ・サンミケーレ(Villa San Michele)  ☆


  

 スウェーデン人の医師で作家のアクセル・ムンテ(Axel Munthe)が、アウグストゥス〜ティベリウスの12のヴィラの一つと推測される屋敷跡に建てた別荘です。建設には1896年から1910年までかかったようで、敷地内に礼拝堂を移設したり、多くの出土品を建物内や庭に展示したりしています。 ここも、前回訪れており、詳しく(?)紹介していますので、よろしかったら、こちら(⇒)をご覧ください。
 体調の悪い父は午後の移動に備えてホテルに残し、また母、夫と3人で見学しました。 上の写真は、カプリ初日に散策したときに入り口前で撮ったものです。 ヴィラへの入り口は右の立て看板の横です。ふつうのこじんまりした入り口です・・・。
 なお、このヴィラ前の細い道は、ヴィラの「ペルゴラの道」の下を通り、マリーナ・グランデまで降りる階段(フェニキア人の階段)に続いています。

 まあ・・・もう2度目ですので、紹介はさらっと・・・いきます。
 まず、下の写真。左側は、キッチンへの入り口の床のモザイクですが、ポンペイからの出土品のレプリカのようですね。本物は、ナポリ考古学博物館にありました。それが右の写真です。 床のモザイクも額装されると、なんだか雰囲気が変わりますねえ。 ですから・・・むしろ、左のレプリカのほうが、当時の面影を残しているのかもしれませんね。

     


   こちらはフランス式サロンにある、メデューサの頭部。ハドリアヌス帝の時代のもののようです。

 サロンから外に出て、彫刻のロッジャ。今回は2つほどご紹介します。まず左はここで唯一のティベリウス?像。前回も書きましたが、出来はイマイチな感じ(笑)。右はたぶんオデュッセウス像。こちらの出来は、なかなかな感じですねえ・・・。

     

 そして、下の左の写真が、彫刻のロッジャから続く、ペルゴラの道。今回は天気がよく、素晴らしい眺めでした。この道を歩いていくと、スフィンクスの座るテラスに出ます。 右の写真は、そのテラス付近から撮ったもの。 今回のカプリの旅のトップにも使ったものです。やはり絶景・・・ですよね。 ちなみにスフィンクスは、海に向いているので、見学コースから顔は見えないのです。 それはちょっと残念ですよね。

     

 これはアウグストゥス、ティベリウス時代のヴィラの寝室(cubicolo)の遺品で、アクセル・ムンテによりこのように配置されたようです。壁にいろんな破片が埋め込まれている、というような感じですね。手前の柱も発掘品でしょうか・・・。 説明には、「ティベリウス“時代”の、と書かれているのですが、このあたりもティベリウスの12のヴィラのひとつといわれていますから、もしかしたらティベリウス本人の寝室からの発掘品かも??・・・と思ってみたりもしています。
 なお、ここは1991年に(保存のための?)修復が行われたそうです。

    

 そうですね・・・このヴィラ、確かに立派なんですけど、ちょっと入場料が高いですね(笑)。一人6ユーロです。やはり、外国であるスウェーデンの持ち物(?)だからなのでしょうか・・・。この広いところを維持するのはそれなりに大変だとはおもいますが・・・。




☆ サン・ミケーレ教会 (Chiesa di San Michele) ☆




 テレジア会修道院と共に、マドレ・セラティーナ修道女によって、1698年から1719年にかけて建設された教会です。設計者は、ナポリのアントニオ・ヴァッカーロで、縦横の長さが等しいギリシャ十字の建物に8角形の中心を持ちます。壁は綺麗に漆喰で仕上げられています。 床のマヨルカ焼きの装飾は、ソリメーナ(F.Solimena)の原画を元にして、アブルッツィオ出身のマヨルカ焼の職人であるレオナルド・キアイエーゼ(L.Chiaiese)によって製作されたものです。彼は、タイル焼きの巨匠、と、呼ばれていたそうです。絵のタイトルは、『アダムとイヴの楽園追放(La cacciata di Adamo ed Eva dal Paradiso Terrestre)』。楽園の動植物が生き生きと表現されています。(以上、2年前の解説をコピーしました(笑)) 
 こちらの入場料は一人2ユーロ。 まず、1階(日本の数え方で)を見学します。・・・床はマヨルカ焼きのタイルですので、周辺の渡り廊下のような部分を歩いていきます。下の写真、中央の祭壇を写したものですが、左の写真で見学の様子もわかるかと思います。 そして右は祭壇のアップ。聖ミケーレ(フランス語だと、ミッシェル?、ミカエルって何語だろ???聖人の名前もよくわかりませんね)の絵が飾られています。 (前回も書きましたが、私はキリスト教徒ではないものの、大天使ミカエルさまは大好きです!)

  

  これは、別の祭壇。こじんまりとしてますが、きれいな祭壇が周囲に設置されています。 どの教会も、たくさんの祭壇があるのですが・・・どうにも、キリスト教徒でなく、その知識にも乏しい私には・・・イマイチその意味付けとか有難味とかがわかりませんね(苦笑)   

 このフロアを回った後に、すごく小さな螺旋階段を上り、パイプオルガンの設置された上階に上がります。もちろん一方通行で、それでもちょっと太った人だと一苦労するほど小さな階段です(笑)! 
 そして、上から階下を覗き込むと、こんな風に絵が見えます。 上の写真の右下に、楽園を追放されるアダムとイヴが描かれています。





 これにてカプリ島観光は終わりです。 昼ごろの高速船に乗り込み、ナポリへ・・・






☆ カプリ島を後に (高速船) ☆



 午後2時にナポリのホテルで観光ガイドさんと待ち合わせでしたので、ちょうどお昼頃の高速船でカプリ島からナポリに移動しました。これまでに4回船に乗ったことになりますが、この時初めて!船からカプリ島の全体像をみることができました!このときは、船の2階席も立ち入り可能になっていたのです。 そのとき撮ったのが上の写真。水平線がナナメなのは船が揺れてたから(?笑)ということでご容赦ください!  

 私たちは1階の室内に席を取っていたのですが、父と2階の甲板に上がって写真を撮っていました。 そしたら、船が出港し、2階の甲板と室内の間が閉鎖されてしまったのです。この理由がわからないのですが・・・。ともかく。ずっと立っているのも疲れるので、空いている席を探して父とふたりで座りました。 向いに座っていたのはスリランカ人で、カプリ島のホテルでコックとして働いているのだとか。 この日は休暇でナポリに遊びにいくところだったそうです。 ひとときおしゃべりしているうちに、別の階段からは下に降りられることが判明し、やっと下の席に戻ることができました・・・。

 せっかくですので、船から見たカプリ島の写真をいくつか載せます・・・。 カプリ島は、ちょっと鞍みたいな形をしていますね。島の両側が高く、中央部が低くなっています。この中央部の海辺がマリーナグランデ。カプリの街は、丘の上いっぱいに広がっているあたりかなあと思います。

    

 そしてこちらが、島の西側(こちらから見て島の右側)。アナカプリ方面ですね。残念ながら、アナカプリの町は、こちらから見ることはできません。右写真の⇒が宿泊したホテル、「チェザール・アウグストゥス」で、この後ろ側にアナカプリの町が広がっています。

    

こちらは島のさらに西側の先端。青の洞窟はこの辺かと思います。気候がよくて洞内に入れる日ならば入り口付近に多くの船が集まっているのですが・・・この日もやや波は高かったので、入れなかったんでしょうね・・・船の姿はありません。    
  こちらは島の東側の先端。・・・そう、ヴィラ・ヨヴィスの建っていたあたりですね。

 そしてさらに進むと、ソレント半島が右側に広がってきます。    

 ・・・そして、ナポリの港に到着。ナポリ市内観光はその2で紹介します。

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2012.4.15

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