2日目(8日) (その1)

** この日の観光コース **

(ホテル サン・フランチェスコ・アル・モンテ) 〜 国立考古学博物館
 〜 (高速船) 〜 カプリ島

とにかく、今回の私的第一の目的地が、この博物館。ティベリウスを求めて求めて・・・の半日です(笑)
やっぱり長くなってしまったので、どうにも中途半端なのですが、博物館の途中をこちらのページで。



☆ ホテルから見たナポリ湾の風景 その1  ☆


  

 時差ぼけのため割と朝早く眼が覚め、窓から見える風景を撮りまくったのが今回の旅でした(笑)。 ナポリのホテルからは、夜明け前〜朝のナポリ湾とヴェスヴィオ山。ちょっと雲が多いですね。でもこれからどんどん晴れていきます。

 そして。この日に移動するカプリ島がこちら。これは、ホテルのリストランテ(朝食もここで食べます)から撮ったもの。カプリ島の全景を撮ったのは、これが初めてです! 横から見ると、こういう形をしていたのね〜・・・。そして・・・この島影の左端にヴィラ・ヨヴィスがあるはず!






☆ 国立考古学博物館(Museo Archeologico Nazionale) ☆



  ギリシャ・ローマ時代の美術品や生活用品などを収めた古代博物館。最も主要な展示物群のひとつが『ファルネーゼ・コレクション』と呼ばれるもので、17世紀にブルボン王家のカルロ王が母から譲り受けた古代の美術品の数々です。ポンペイ、エルコラーノやヴィラ・ヨヴィスからの発掘品もここに展示されています。 ・・・と思ったのですが。今回、ヴィラ・ヨヴィスからの発掘品は見ることができず。多分・・・見学可能な部分は全部回ったと思うので、見学不可だったのではないかと思います。なぜか・・・こっちの博物館って、何も作業もしてないのに?、混んでもいないのに?、見学できないところがあったりするんですよね〜! おまけに、館内案内図みたいなものも特に置いてないし、順路とかも表示されていないし、不親切なことこの上ないです!! さすが、南イタリアです(涙)。 ・・・それとも、ヴィラ・ヨヴィスからの発掘品なんて大して多くなくって、他の展示品にまぎれていたりしたのかなあ(悩)。
 で。こちらの博物館の公式本?を購入したのですが、イタリア語ですし、個々の作品の説明はほとんどないんです。長文部分は、相当気合をいれて読んでも理解できる自信がないので、今回内容のご紹介はあきらめます(涙)。 また、作品説明は現場にも(有名どころ以外は)ほとんどないので、ひたすら写真を並べます(笑)。

 まずは、アウグストゥス像をふたつ。入ってすぐの大広間にあったもの。左の像、なんか腹が出ているようにも見えませんか?(笑)右のは、日本での古代ローマ展に来てた像ですね。いずれも、ヘルクラネウム(Herculaneum)、現エルコラーノ(Ercolano)のAugusteumで発掘されたもの、みたいです。右の像については、日本に来たときの解説本にいろいろ記述が見られます。

     


   ←こちらは、今回最初の(笑)ティベリウス。ラベルの写真撮るの忘れたので、発掘場所不明ですが・・・他と同じならやはりエルコラーノ??
 嫌われ者といわれてしまうティベリウスですが・・・ちゃんと裸体像とか作られているところをみると、タキトゥスとかが言うほど後世で嫌われてもいなかったのでは?・・・と思いたくなってしまいます。


 続いては、女性二人。左がリヴィア(Livia:ティベリウスの母でアウグストゥスの妻)、右がアントニア・ミノル(Antonia Minore:アントニウスとオクタヴィアの娘で、ティベリウスの弟ドゥルーススの妻)。いずれもエルコラーノのTeatroで発掘されたもののよう。母は、「リヴィアは意地悪そうな顔してる」とか言ってますが・・・(笑)。多分それは、眼の部分がなくなっているから表情がコワくなっているせいじゃないかな? 一方、アントニアはなかなか美人では?と思います。

  

  この辺からは、ファルネーゼ・コレクション・・・のはず。 なんかもう、神話の神様、女神様の像もローマ皇帝像もいっしょこたに飾られているので、正直観てると頭が混乱してきます(笑)。それを見た順のまんま載せるのもどうかとも思いますので、皇帝像と神・女神像で分けてみましょうか・・・。

 というわけで、まずは皇帝像から。ラベルは一応大体全部撮ってはあったのですが・・・ちゃんと確認していなかったので、字がボケて読めないものも。なので、説明のないものは、字が読めなかったのだとご理解いただければ(苦笑)。ともかく、まずはさくさく行きましょう!
 下の胸像は、左・ハドリアヌス、右・アントニヌス・ピウス(A.D.140年頃)。

      

     ハドリアヌスさんといえば・・・やはりこの人も(笑)。ご存知、アンティノウスですね!若死にしてますから、永遠の美少年、ということになるんでしょうかね・・・

 左は、ルキウス・ヴェルス。マルクス・アントニウスと共同皇帝だった人ですね。右は、アウグストゥス。正確には、「2世紀の、アウグストゥスとして修復された男性像」だそうで。

    

 続いては。まさか、こんなところでお会いできるとは(笑)! ・・・のカエサルです。


 左は、セプティミウス・セヴェルス、AD204年のもの。左は170-180年の、マルクス・アウレリウス。

  

 セヴェルスの息子である、カラカラの胸像2つ。 ローマに残る大浴場を建造した皇帝ですね。あと・・・弟を母の前で惨殺したという残酷な面もあった皇帝。


 若き日のマルクス・アウレリウスの胸像3点。 漫画「テルマエ・ロマエ」を思い出しちゃいます(笑)♪

  

 左・・・わ〜これ、わかんないや!マルクス・アウレリウス・・・だったっけかなあ。 右は、ここで2つめのルキウス・ヴェルス。ほとんど何の役にも立たなかった(ローマ人の物語を読んだ、私の印象・・・笑)彼の像がこんなにあるって、何だか意外(笑)!

      

 左はハドリアヌス、右はヴェスパシアヌス(と思われます)。右の像は、立ち入り禁止区域内にあったものを外から撮りました。

  

 さ〜て、いよいよ!ティベリウス特集です♪ 「ローマ人の物語」に載っていた胸像とか、日本に来たブロンズ像はは見つかりませんでしたが、それでも、複数個ありましたよ! ・・・こちらは、写真大きめ、しかも多方向から撮ったものを載せちゃいます!

 まずはひとつめ。 これは「2世紀の男性像で、ティベリウスとして修復されたもの」とのこと。 「・・・として修復」の意味がイマイチわかりませんが・・・ほんと、わざわざ後世に、忌み嫌われていた人の像なんか作らないんじゃないかとおもうんですよね〜。 
ティベリウス嫌われ者説は、タキトゥスとスウェトニウスの捏造に違いない!!(・・・と思いたいですよ〜〜〜!!)

 

 顔はとにかくティベリウス。美しく整った顔立ちですよね〜♪

     

 次は、2世紀終わりごろにローマ(って帝国内、って意味なのかローマの街なのかは不明)で制作された、ティベリウスといわれる像。なんか、身体つきがすごいマッチョ(笑)!



  

 ティベリウス彫像の最後は、この胸像。立ち入り禁止区域にあったのですが・・・遠くから見つけて、係員にティベリウスであることを確認してもらいました♪ ・・・だってこの顔、典型的なティベリウス、ってかんじですよね!!遠くからでもすぐ分かりましたよ♪ でも、ちょっと入れてくれればいいのに〜〜!!(作業も何もしてないのに、立ち入り禁止にする意味がわかんない!!)



    

  さて。続いては、神話シリーズといきましょうか。 まずは、アフロディーテ(ウェヌス)。なんかもう、同じポーズの像がいっぱい。写真も全部は撮ってないと思います。全部、カピトリーノ・タイプとかいう風に説明がついていたと思いますが・・・一番右のだけ、ラベルの写真が残ってました(笑)。これは、「'Dresden−Capitoline' type」と書かれてます。ヘレニズム時代のギリシャのオリジナルから(を元に?)2世紀に作られたものだそうです。 ・・・なんかもう、たくさんありすぎてありがたみが(笑)。 本家本元?の、カピトリーノのヴィーナスは2007年のこちら(⇒)でご覧ください。



   つづいては、通称「美尻のヴィーナス(ウェヌス)」とか言われているらしい像です。 ローマの、ドムス・アウレア(ネロ帝が建設した宮殿ですね!)から出土したらしいです。
 まあ、お尻もいいかもしれませんが(笑)・・・結構美人だし、日本人的感覚でいうと、「見返り美人」って感じです♪

 次は、アポロンを2体。アポロンも、たくさんありました(笑)。やはり、ギリシャ神話きっての美男子神サマですもんね♪

  

 続いては、アルテミス。左は、ミューズとして修復されたアルテミス。紀元前4世紀前半の、ギリシャのオリジナルを1世紀にコピーしたものだそうです。 アルテミスといえば・・・弓矢とか、月とか、トゥニカとか、それと分かるスタイルがあると思っていたのですが・・・これ、何の特徴もないですよね〜。ま、美しいですが・・・。 一方右は・・・確か、そこそこ有名だったとおもうんだけどなあ・・・ラベル撮り忘れてました(泣)。乳房がたくさんあるのが特徴です。普通(ギリシャ神話的には)アルテミスは処女神ですが、このスタイルって、確か・・・他の神話の神様とかとごっちゃになったりしてて、多産とか繁栄とかいう意味合いの女神として形作られているのではなかったかと・・・記憶モードです。すいません。

  

     最後は、アテナです。さすが凛々しいです。
まあでも私としては・・・トロイアに敵対していた女神サマなので、あまり好きになれなかったりもしますが(笑)。

 続いては、おそらくは、ファルネーゼ・コレクションのクライマックスでしょう。『ファルネーゼの牡牛』です。 ローマのカラカラ浴場から出土したみたいです。ギリシャのオリジナルは紀元前160〜50年のもので、これは2世紀後半から3世紀前半に作られたもののよう。出土した際は、バラバラになっていたみたいです。そのオリジナルはアジアのやや黄味がかった大理石部分。あとは、16、18、19世紀に、(古いものも含む?)様々な大理石を用いて修復されているようです。

 

 ・・・ちょっと中途半端なのですが・・・博物館まだまだ長くなりそうなので、ここで一息。



続きは、こちら・・・その2へ⇒


2011.10.26